頭皮の臭いの原因とは?対策方法や正しいシャンプー方法も解説

掲載日:2021.01.14 更新日:2021.01.14

この記事の監修 アンファー株式会社

頭皮が臭うことに悩む男性は少なくありません。頭皮が臭う理由には生活習慣から病気まで、さまざまな要因が考えられます。そこで今回は、頭皮が臭う原因とそれによって疑われる病気、頭皮の臭い対策の方法について解説します。

男性の頭皮が臭う4つの原因

男性の頭皮が臭う主な原因は大きく分けて4つあります。それぞれの原因について、詳しく解説します。

  • 皮脂が過剰に分泌されている
  • 頭皮に汗が残っている
  • 冬の乾燥
  • 加齢臭

原因①皮脂が過剰に分泌されている

男性の頭皮が臭う理由として、皮脂が過剰に分泌されていることが挙げられます。過剰に分泌された皮脂は、空気と混ざり合って酸化します。このとき、酸化した皮脂が「過酸化脂質」になり、嫌な臭いを放つ可能性があるのです。男性は皮脂の分泌を促す男性ホルモンが多いことから、頭皮の臭いに悩まされる方が多いようです。

原因②頭皮に汗が残っている

頭皮は人体の中でも汗腺と皮脂腺が多く存在している部位です。特に夏場にありがちな臭いの理由が、頭皮に残った汗です。汗自体は無臭ですが汗をかき、頭皮に長時間放置していると常在菌にエサを与えることになり、菌が繁殖して過酸化脂肪特有の臭いが発生してしまうのです。

原因③冬の乾燥

頭皮の表面には薄い皮脂があり、雑菌や乾燥から頭皮を守ってくれています。しかし、冬場のように空気が乾燥していると通常の皮脂量では足りず、身体が防衛反応を起こして皮脂を過剰に分泌してしまうことも。その結果、悪臭の原因になってしまうのです。

原因④加齢臭

加齢臭は40代~50代あたりで本格的に臭うようになると言われています。加齢臭は胸や背中などの体幹部に発生しやすい特徴がありますが、頭皮から臭う場合もあります。
加齢臭の原因は、皮脂成分の酸化です。皮脂には「パルミトレイン酸」という脂肪酸が含まれていますが、この脂肪酸が過酸化脂質によって酸化すると、加齢臭の元の「ノネナール」になります。40代を超えると、ノネナールの元となるパルミトレイン酸と過酸化脂質の分泌量が増加するので、加齢臭が本格化するのです。40代以降になって臭いが気になりだした場合、加齢臭が原因の可能性が考えられるでしょう。

頭皮が臭う場合は病気の可能性も

頭皮が臭うことにはいくつかの理由がありますが、場合によっては思いもよらない病気が隠れている場合があります。ここでは頭皮が臭うことで疑われる病気を詳しく解説します。

頭皮の病気で臭う場合

頭皮が臭うことで疑われる病気は、主に以下の3つです。

  • 脂漏性皮膚炎
  • 粉瘤
  • アトピー性皮膚炎


脂漏性皮膚炎

脂漏性皮膚炎は、頭皮で皮脂が過剰分泌されることが原因で引き起こされる皮膚炎です。皮脂が過剰に分泌されると、頭皮の常在菌であるマラセチア菌が増加して、脂肪酸が増加します。この脂肪酸が頭皮を刺激して炎症を起こす可能性があります。脂肪酸からは嫌な臭いがするので頭皮が臭い、べたつく場合は脂漏性皮膚炎かもしれません。

粉瘤

粉瘤は、垢や頭皮の老廃物が頭皮の内側に溜まりコブ状になったものです。見た目はコブのようになりますが、触っても痛みなどはありません。粉瘤の中の老廃物が嫌な臭いを発します。

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎は生まれつき肌のバリア機能が弱い、あるいはアレルギー体質で皮膚が炎症を起こしやすい人に起こる疾患とされています。全身で症状が見られるため、頭皮にも症状が現れることがあり、炎症している部分に細菌が入り込むと嫌な臭いを発することがあります。

頭皮以外の病気でも臭う可能性がある 

頭皮が臭う場合、頭皮自体に問題があるように感じられますが、実は体内の内臓疾患などでも頭皮が臭う場合があります。頭皮以外の病気では、以下の5つが考えられます。

  • 糖尿病
  • 胃腸の不調
  • 腎臓・肝機能障害
  • トリメチルアミン尿症
  • がん


糖尿病

糖尿病が疑われる場合、頭皮から甘い、あるいは甘酸っぱい臭いがするといわれています。糖尿病では血中の糖が増えますが、甘い臭いがするのはそのためです。

胃腸の不調

胃腸になんらかの疾患があったり、不調だったりする場合も、頭皮から嫌な臭いがすることがあります。胃腸が不調だと、食べた物が正常に消化・吸収されず、胃や腸で腐敗します。その結果、嫌な臭いのガスが発生し、血中をめぐることで頭からも臭いがすることがあります。

腎臓・肝機能障害

腎臓や肝臓の調子が悪いと、頭皮からアンモニア臭がする場合があります。腎臓は尿を作り、肝臓はアンモニアを分解する器官です。そのため、腎臓あるいは肝臓の調子が悪いと、分解されなかったアンモニアが身体を巡り、臭いを発するのです。

トリメチルアミン尿症

トリメチルアミン尿症は別名「魚臭症」であり、その名の通り生魚のような臭いがする病気です。トリメチルアミン尿症の原因は魚です。
本来、魚が持つトリメチルアミンは肝臓で分解されますが、肝臓に何らかの異常があり分解が不十分だとトリメチルアミンが血中に交じり、身体から生臭い魚の臭いがするようになってしまいます。

がん

何かしらのがんにかかっている場合も、頭皮から嫌な臭いがすることがあります。ただし、がんの種類や進行具合によって臭いは異なります。
がんを臭いで発見する研究は進められていますが、今のところは不完全です。頭皮から嫌な臭いがする以外に、身体に不調を感じたら病院で検査してもらうようにしましょう。

頭皮が臭うのならまずは病院へ

頭皮が臭う場合に疑われる病気は、頭皮の病気だけではありません。がんや肝機能障害など、放っておくと手遅れになってしまう病気が潜んでいることがあります。頭皮からいつもと違う臭いがする、頭皮の臭い以外に異変を感じるという場合は、すぐに病院で診察を受けましょう。

頭皮の臭いが治った?効果的な5つの方法を紹介!

頭皮の臭いは対策によって抑えることができます。頭皮の臭いを抑える5つの方法を紹介します。

  • ヘッドスパで頭皮をケアする
  • バランスの良い食生活
  • タバコを控える
  • 洗髪方法を見直す
  • 髪はしっかり乾かす

対策①ヘッドスパで頭皮をケアする

ヘッドスパで頭皮環境を整えることによって、皮脂の過剰な分泌を抑えて頭皮の臭いを防げる効果が期待できます。ヘッドスパは美容室や専門店で施術を受けることができますが、費用がそれなりにかかるうえ、店が近くにないとなかなか行きづらいものです。

ヘッドスパは無糖の炭酸水を500ml~1L用意すれば、自宅でも簡単に行うことができます。自宅でできるヘッドスパのやり方を解説します。

  • 1.事前にブラッシングで髪の汚れを落とす
  • 2.お湯で頭皮を濡らしてマッサージをする
  • 3.炭酸水を入れたシャンプーで髪を洗う
  • 4.炭酸水でよくすすぐ


1.事前にブラッシングで髪の汚れを落とす

ヘッドスパを始める前に、まずはブラッシングをして頭皮と髪の汚れを大まかに落としておきます。

2.お湯で頭皮を濡らしてマッサージをする

お湯で頭皮を濡らし、さらに汚れを落としたら指で頭皮をゆっくり優しく押すようにして1分ほどもみほぐします。その後、指先で頭皮を軽くトントンと叩くようにして、また1分程度マッサージします。

3.炭酸水を入れたシャンプーで髪を洗う

空のペットボトルの中に50ml程度の炭酸水と、1回か2回プッシュしたシャンプーを入れて、ふたをして振ります。中身が泡だったら、その泡で頭皮を洗うことを意識してください。
※中身が飛び出る可能性があるので注意しましょう

4.炭酸水でよくすすぐ

最後は炭酸水で頭をすすいで完了です。このときにすすぎ残しがあると、残ったシャンプーが頭皮を刺激して頭皮が接触性皮膚炎という炎症を起こす原因になるので、しっかりとすすぎましょう。

対策②バランスの良い食生活

脂質や糖質の多い食事ばかりだと、頭皮の皮脂分泌が増え、臭いの原因になる可能性も。脂質の多い食品としては、マヨネーズやバター、ナッツ類などが挙げられます。また、糖質の多いには、パンやシリアル、うどんなどの麺類が上げられます。このような食べ物の過剰摂取は避け、頭皮と髪の健康を守るため、バランスの良い食生活を心掛けましょう。またビタミンの不足も皮脂の過剰分泌につながるため、不足しがちな方は積極的に摂取すると良いでしょう。

対策③タバコを控える

タバコは頭皮の活性酸素を増加させ、加齢臭の原因となるノネナールという物質を発生させる原因ですので、なるべく控えるようにしましょう。
また、タバコは加齢臭を増加させるほかにも、ニコチンが血管を収縮させるため健康な髪の成長を阻害します。その結果、薄毛の原因にもつながる可能性があります。

対策④洗髪方法を見直す

洗髪方法を見直すことも、頭皮の臭い対策になります。たとえば洗髪回数が多過ぎると、頭皮の必要な皮脂までとり過ぎてしまい、身体が皮脂を補充しようと逆に皮脂を過剰分泌させ、臭いの原因を引き起こします。また、すすぎ残しがあると頭皮が炎症を起こしやすくなり、嫌な臭いがすることもあります。

対策⑤髪はしっかり乾かす

頭皮の臭い対策として、髪の乾かし方も見直しましょう。頭皮の嫌な臭いの原因のひとつに雑菌が挙げられますが、雑菌の繁殖を抑えるためには、髪と頭皮に余分な水分を残さないことが重要です。
洗髪後はタオルでしっかりと水分を拭き取り、自然乾燥ではなくドライヤーでしっかりと乾かしましょう。急いで乾かそうとして、ドライヤーを頭に近付け過ぎる人がいますが、ドライヤーの高熱は頭皮を傷める原因になるので、頭から20cm程度離して使いましょう。また、熱が当たり過ぎないように一か所につき2秒以上当てないようにも注意してください。

髪を乾かしたら、ドライヤーを冷風に切り替えて頭に残った熱を飛ばします。髪の表面を保護するキューティクルは、高温で開いてダメージを受けやすい状態になりますが、冷風を当ててキューティクルを閉じることで、髪を守る効果も期待できます。

頭皮の臭い対策は生活習慣やシャンプー方法の見直しから!ひどい場合は医師に相談しましょう

頭皮から嫌な臭いがする原因としては、頭皮環境の悪化や加齢などが挙げられます。また、思わぬ病気が隠れている可能性もあるので注意が必要です。頭皮の臭い対策のためには、それぞれの原因に合ったアプローチが大切なので、頭皮から嫌な臭いがすると感じたらまずは原因を突き止めましょう。すぐにできる対策方法としては、生活習慣の改善が効果的です。頭皮の臭いは放置していると悪化しやすいため、気づいたタイミングで頭皮ケアを行いましょう。ひどい場合は、病気の可能性も疑われるので医師に相談しましょう。

この記事の監修 アンファー株式会社

○事業内容
化粧品・サプリメント・健康食品・専門医師監修によるクリニック専売品などのオリジナルエイジングケアプロダクツの研究開発及び製造・販売・卸業務。

○研究開発・製造
エイジングケア分野のNPO法人・研究団体の活動を支援するとともに、専門医師・大学機関との共同研究を通じ、研究・開発を進め商品を製造。

あなたにおすすめ記事