抜け毛が増えた…その原因は石鹸シャンプーかも!?
掲載日:2021.01.13 更新日:2021.01.16

肌にやさしいはずの石鹸シャンプーでなぜ抜け毛が増えるのか?原因と改善法を検証。 肌や環境にやさしい、と人気の石鹸シャンプーですが、「使い続けるうちに抜け毛が増えた」という声もよく聞きます。 肌にやさしいはずの石鹸シャンプーでなぜ髪が抜けるのか、その理由とともに改善方法をご案内します。
石鹸シャンプーで抜け毛が増える理由
石鹸シャンプーは天然素材を原料としており、また添加物もほとんど含まれないため、自然派志向の人やアレルギーがある人にも人気のシャンプーです。 また、川や海に流しても自然に分解されるため、環境にやさしいエコなシャンプーとして注目されています。 ただ、「石鹸シャンプーを使ううちに抜け毛が増えてきた」という気になる声も多くあがっています。本当に石鹸シャンプーが理由での抜け毛なのでしょうか。石鹸シャンプーの成分のはたらきや性質から検証しましょう。
石鹸シャンプーで抜け毛が増える3つの理由!
■頭皮の乾燥を招く
石鹸シャンプーは肌にやさしいものではありますが、洗浄力は強い部類に入ります。 洗浄成分に石油系界面活性剤を用いる高級アルコール系シャンプーほど洗浄力は強くありませんが、アミノ酸系シャンプーに比べるとかなり強い洗浄力があります。 シャンプーの洗浄力の強さは「頭皮の皮脂をどれだけ落とすか」の指標でもあります。もともと乾燥肌の人は頭皮の皮脂が不足しがちです。もし石鹸シャンプーを使うと頭皮の皮脂をおとしすぎてさらに乾燥が進み、フケやかゆみなど乾燥による諸症状が悪化する可能性があります。
■キューティクルを開かせ、髪にダメージを与える
髪の表面を保護しているキューティクルは、酸性のものに対して引き締まり、アルカリ性のものに対して開く性質があります。高級アルコール系シャンプー、アミノ酸系シャンプーはたいてい弱酸性ですが、石鹸シャンプーはアルカリ性であるため、使用するとキューティクルが開くのです。 キューティクルは締まった状態で髪を保護しているため、開いたままでは髪はバリアがなくなった状態であり、髪が傷みやすくなります。傷んだ髪は細く弱くなっていき、切れ毛や抜け毛につながります。 ※弱酸性にした石鹸シャンプーもあります。
■成分が頭皮に残りやすく悪影響を及ぼす
石鹸シャンプーの成分は他のシャンプーと比べて頭皮に残りやすいのも問題です。頭皮に残った成分はフケや汚れといった毛穴が詰まる原因を作ります。毛穴詰まりが起きると、髪に必要な栄養素が届かなくなって髪が育つのを阻害し、結果、髪は細く弱く、抜けやすい状態になるのです。
石鹸シャンプーでの抜け毛要因への対策法
石鹸シャンプーの性質上、これらの問題は避けがたいものです。ただ、対策法はあります。
洗浄力が強く頭皮を乾燥させがち
保湿成分を配合した石鹸シャンプーを選ぶと改善します。またオイルケアなどの保湿を組み合わせるのも効果的でしょう。 ただ、かなり乾燥肌の人は石鹸シャンプーの使用をあきらめたほうがよいかもしれません。
アルカリ性であるため髪のキューティクルが開く
石鹸シャンプーとの併用を推奨しているリンスを使うとよいでしょう。アルカリ性に傾いた髪をふたたび弱酸性に戻せるリンスがあります。「シャンプーで洗うだけ、リンスやコンディショナーは使わない」という人もいるかもしれませんが、石鹸シャンプーで洗うならとくに、リンスやコンディショナーとセットで使うことをおすすめします。
洗い残しが頭皮につく
これに関しては他のシャンプー同様に「しっかりすすぐこと」が重要です。石鹸シャンプーの場合、加えて「しっかり事前に泡立てること」も心がけましょう。石鹸シャンプーの洗い残しは、泡立てが不充分な状態で髪や頭皮を洗っていることが原因になることが多いのです。 石鹸シャンプーの泡立て方についてはのちほどくわしく解説します。
石鹸シャンプーだけで終わらせない!弱酸性に戻す方法
石鹸シャンプーを使うと、髪の毛がアルカリ性に傾きます。髪や肌はもともと弱酸性。洗うだけでは、アルカリ性のまま終わってしまいます。 髪や肌のために、ぜひ、弱酸性に戻してください。専用のリンスも出ていますが、クエン酸や、お酢などでリンスの代わりをすることができます。 アルカリ性で開いたキューティクルをクエン酸やお酢に浸すことで、弱酸性に戻すことができるため、痛みにくくなります。 クエン酸大さじ1程度を、300mlの水に混ぜたものをあらかじめ作っておくと便利です。洗面器にお湯を入れ、先ほど作ったものを、大さじ1ほど入れます。良く混ぜて、その中に髪の毛を浸します。普通のリンスのように髪の毛に直接かけると酸性が強いため、このような方法が一般的です。 石鹸シャンプーのあとは、髪の毛がキシキシとすることがありますが、このようにすればキシキシ感も減ります。
石鹸シャンプーの固体タイプと液体タイプ
石鹸シャンプーには液体と固体の二種類があります。それぞれの特徴を確認しましょう。
石鹸シャンプーの液体、固体の特徴
■液体の石鹸シャンプー
- 泡立てやすく使いやすい ・やさしい洗浄力
■固体の石鹸シャンプー
- 肌への刺激が少なめ
- 洗浄力が強い
- 低コスト
石鹸シャンプー 使い始め時期に特有の問題
一般に液状のシャンプーの普及率が圧倒的に高いですから、固体の石鹸を泡立ててから使う固体の石鹸シャンプーは、当初はとくに「使いにくい」と感じるかもしれません。固体石鹸の泡立て自体は慣れで解消できる部分ではありますが、実は石鹸シャンプーは「使い始めは髪でも泡立ちにくい」という問題があります。 もし初めて石鹸シャンプーを使うのであれば、二重に「泡立たない、使いづらい」と思うことのないよう、液体タイプをおすすめします。
・石鹸シャンプーが髪で泡立ちにくい理由
石鹸シャンプーは、他のシャンプーの残留物(洗い残し、すすぎ残し)が頭皮に残っていると、満足に泡立てることができません。そして泡立てが不充分な状態で洗うことで石鹸カスやすすぎ残しが頭皮に残りやすく、頭皮の肌荒れを招いて抜け毛につながることがあります。 髪での泡立ちをよくする方法は、使い続けて泡立ちがよくなるのを待つことです。 使い続けるうちに以前のシャンプーの残留物は落ちて、簡単に泡立つようになります。それまでに1か月~数か月かかることもあります。
石鹸シャンプーに慣れたら固形タイプに挑戦
石鹸シャンプーでも泡立ちやすい髪の状態になったら、固形と液体、どちらの石鹸シャンプーを使うかを改めて検討するとよいでしょう。 固形石鹸はほどよい強さの洗浄力で、皮脂が多い男性には向いています。 また安いものでは100円台とかなり低価格であることも大きな特長です。使い方に慣れ、自分の肌質に合っているならば低コストで使い続けられます。
石鹸シャンプーの洗い残し解決法
石鹸シャンプーを使う人によくありがちなのが、石鹸カスや流し残しが髪や頭皮に残る、という問題です。一般的な液体のシャンプーは、少しの水分を加えて手で擦るだけですぐ泡立ったものですから、泡立ちにくい石鹸シャンプーをていねいに泡立てる手間になかなかなじめないのでしょう。
・石鹸シャンプーはしっかり泡立てて使う
これを防ぐコツは、髪につける前に手で充分に泡立ててから使うことです。 髪や頭に石鹸シャンプーを直接つけて泡立てようとするとどうしても石鹸カスが残ります。手や洗顔ネットを使って先に泡立ててから髪を洗いましょう。泡をたくさん頭に乗せて、頭皮を指の腹でマッサージするように洗うと、頭皮の皮脂をしっかり洗えます。 また、入浴前にブラッシングをするのも泡立てに効果的です。髪についているゴミやホコリをある程度落とすことで泡立ちやすくなり、また頭皮まで洗いやすくなります。 手間に感じるかもしれませんが、切れ毛や抜け毛を頭皮環境から改善するためにもブラッシングは大事です。
使い方に慣れれば石鹸シャンプーは肌にも自然にやさしい
天然素材を使う石鹸シャンプーは環境に配慮しており、また肌にもなじみやすいものです。ただ、 洗浄力が強く、頭皮を乾燥させる 髪がアルカリ性に傾いてキューティクルが開き、傷む
・洗い残しが頭皮に付いてトラブルを起こす
といった性質があります。「石鹸シャンプーにしたら抜け毛が増えた」という人は、これらが原因だと考えられます。保湿、石鹸シャンプーに適したリンスの併用、充分な泡立てとすすぎによってこれらに対策しましょう。 また石鹸シャンプーは、それまで石鹸シャンプー以外のシャンプーを使用していた髪では泡立ちにくいという問題もあります。前のシャンプーの残留成分がなくなり、髪でしっかり泡立つようになるまでに1~数か月かかることがあります。 石鹸シャンプーはもともと泡立て方にコツがいるものではありますから、慣れが必要です。泡立てネットなどを使って効率よく泡立てて洗うことをおすすめします。 石鹸シャンプーは、他のシャンプーと使い方が異なる点も多く、洗浄力も強いため、頭皮に合う合わないがあります。使い方もちょっとコツがいります。まずはご紹介した正しい使い方をしましょう。その上で、自分の頭皮に合うかどうか見極め、合うようであれば、継続して使用することで頭皮と髪の毛をよい状態に保ってくれるでしょう。また頭皮に良くても、髪の毛がキシむ感じがどうしても馴染めない、という場合もあるでしょう。また、どうしても頭皮が乾燥してしまう、洗い残してしまうことがある、という場合など、合わない場合は、他のシャンプーに変えましょう。大切なことは、自分の頭皮に、そのシャンプーが合っているかどうか、ということです。 石鹸シャンプーが頭皮や髪の毛に合えば、抜け毛や切れ毛を防止することもできるでしょう。 特性を理解して正しく使いましょう。
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